愛媛の古民家を残したい・・・

ご挨拶

「愛媛県の一番端っこ」煙突が沢山立ち並ぶ四国中央市の旧川之江地区で生まれた私は
生まれた町で大好きな建築の仕事をさせて頂いております。

幼いころから祖父母の家で過ごすことが多かった私。
祖父母の家は、お遍路めぐりで知られる三角寺よりもさらに山奥で、田んぼと畑が見渡す限りに広がる山林です。

そこには同年代の5人の親戚たちが良く集まり、田んぼや畑を駆け回り、日が落ちるまで冒険をしたり、稲刈りを
終えたばかりで、稲木で稲を干す稲架掛(はざかけ)を囲んでふざけたり、お米の収穫を終えた稲で秘密基地を
などを作ったりしながら、遊んでいました。

遊び疲れくたくたになって敷地に入ると、お芋を蒸かした匂いやご飯の炊ける匂いが庭先まで漂う。
敷地の中心にぽつんとある「だいどこ」台所では祖母と母がせわしく炊事をしています。

敷地には土壁に漆喰化粧された4つの蔵と母屋があり、母屋の外廊下を渡りトイレとお風呂があります。
母屋を囲うように、全ての水回りは母屋から離れた外にあります。
水道はなく、山水をポリパイプで引いて「だいどこ」の外にある石でできた水槽に綺麗に澄んだ水がいつも流れ込む。
したたり流れ出した水は下に落ち、野菜やお酒などを冷やしている大きな水溜場に注がれます。
そこから更に溢れだした澄んだ水は、小さな滝となり敷地の下の水溜場へ。
そこでは野菜の土を落としたり、洗濯物などを洗っていました。

小さなときは自分の家と違い不便だなぁと感じていました。

お風呂は五右衛門風呂で、釜の底から薪で湯を沸かしていますが、釜の縁を触ると火傷しそうなほど熱い。
冬はダッシュで母屋に向かわないと一瞬で湯冷めしてしまう。
夜のトイレは肝試し大会…誰かについてきてもらわないと怖くて使えません。

そんな幼少期を経て、祖父母の家へも足が遠のいていました。
数年経った中学生の頃には、母屋の一部が壊され、だいどこや外トイレ、お風呂もなくなっていました。
全ての設備が母屋の中に造られた家はとても新鮮で、住みやすくなったと当時の私は感動しました。

が…

今になって思えば「伝統構法」で造られた祖父母の家は一部を残し「在来工法」の住まいへと変化したのです。
祖父母と共に住む母の兄世帯が改造を決断したそうです。
その時のことを母から聞いたのですが、おじいちゃんもおばあちゃんもとても辛そうだったとのことでした。

地元でも空き家対策の名のもとに、沢山の古民家や伝統構法の建物が取り壊されていくのを目にします。
心が痛い…「まだ建っていたいよ…」と聞こえてくるようで…建物には人の心が宿っています。
母から祖父母の話を聞いて以来、壊されている陰では、私の祖父母のように涙を呑んでいる人たちがいると考えてしまいます。

人により幸せや快適の容は違います。
この建築の仕事をしていると、色々な建物に出会いまたそれに携わります。
その中で、ひときわ大切なことが「人の想い」です。
想いの詰まった建物を壊すことは簡単です。
だけどどれだけお金をかけて綺麗な新居を構えても、人の想いまでは宿りません。

今私は、建築士であり伝統再築士であります。
そして、古民家を鑑定する古民家鑑定士として、これらのスキルを人の想いの為に役立てたいと願っています。

想いを宿し、古民家を再生させる…言うは易しですが簡単ではありません。
その簡単でないことを、知識と技術と真心を以て率先してやる。
そんな想いでできるのは愛媛に自分しかいないという強い思いを持ち、地元愛媛にある古民家や伝統構法の建物を未来に繋ぐ存在に成りたいと、私は願ってやみません。

その為には私の力だけでは及びません。

沢山の技術者や知識人の助けが必ず必要になります。
愛媛に住み、建物が好きで建築が好きな、熱い心を宿した方なら大歓迎です。
私と共に愛媛の古民家の伝統を支えて、未来に誇りある愛媛の家を繋いでいきましょう。

また古民家を抱え、色々な悩みや問題を抱える皆様の相談もいつでもお受けさせて下さい。
皆さんの心の支えになれるよう、我ら古民家再生協会愛媛は在り続けたいと思います。

一般社団法人古民家再生協会愛媛
代表理事 長野 和麿

愛媛の古民家のことお気軽にご相談ください TEL 0896-72-7788

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